絵本等を見たことのある有名な物語ではなく、先入観なく想像を広げて描いてほしい…という願いから、今回は日本ではあまり知られていないハンガリーの民話から『天まで届く木』『靴をはきつぶす姫たち』という2つのお話を題材にしました。
『七つの国を七回越えたそのまた向こうの国に…』
今回題材にしたハンガリー民話の始めの決まり文句です。
想像力を高め、物語の世界に誘うすてきな文句だと思います。
ここから想像して絵を描いた生徒さんもいました。
西洋と東洋文化の交わる場所であるハンガリーの民話には『アヒルの足の上でぐるぐる回る城』『頭が24もある竜』『金のプラムと銀の梨と銅のリンゴの森』『髪の毛が全部花でできた妖精の王さま』など、独特で多彩なモチーフが出てきます。
『天まで届く木』は
ヤーノシュという少年が風に飛ばされたお姫様を天までとどきそうなほど高い木の上まで登って助けに行く、というお話。
木の上には国が一つ入ってしまいそうな大きな葉っぱがあり、お姫様はそこで24も頭のある竜にとらわれています。
『靴をはきつぶす姫たち』は
お姫様たちが毎晩いなくなり、靴をぼろぼろにして帰ってくる謎を追いかけるお話。
お姫様たちは金と銀と銅の森を越えて、真っ黒なお城で黒の王子様たちと踊っていたのでした。
お話は結末まで読まずに『つづく…』というかたちで終わらせました。
想像力を広げて、竜を倒して焼いて食べてしまうところを描いたり、竜のお城のいろんな仕掛けを考えたり…とてもバラエティー豊かな絵ができました。
(と)
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